祭の風 ― 2005年10月09日
ひんやりとした風に、甘い金木犀の香りが漂ってくると、祭の季節だ。近所の御香宮では、祭が毎年10月1日から始まり、10日に獅子舞や御輿が町中を練り歩く。しかし、近年、変動制体育の日になってから、スケジュールが毎年変わるようになった。今年は9日が最終日。
御香宮の御輿は三基あって、それぞれがいろんな地域を回る。うちの家の前も巡行コースになっている。昔は50メートルおきに止まっては、「あ〜ら、えっさっさ〜、あ〜ら、よいとまかせ〜」ともんでいたが、今は担ぎ手のパワーが無いのか、ほとんど素通り。一時期、台車に乗せて巡行したときもあったなあ。他の地区では、本物の鎧甲を着た武者行列もあったり、花がさがあったりと、散歩するだけでも楽しい。でも、やはり祭のメインは縁日だ。
子供の頃、祭は楽しみにしているイベントの一つだった。金木犀の甘い香りが、神社が近づくに連れ焼きトウモロコシやソースの焼ける匂い、シロップの甘い匂いに変わっていく。普段は閑散とした暗い境内も、屋台の列で輝き、大勢の人でごった返す。ヨーヨー釣りや金魚すくい、プラモデルくじ、輪投げ、タコセン、串カツ、化け物小屋etc. etc. ありとあらゆる誘惑を振り切り、まずはお参り。お参りが終わると、ひととおり店を見て回り、手にした五百円札の使い道を考える。
くじ引きなどの、運を天に任せるような物はやらなかった。よくやったのが「型抜き」。固いガムの様な板に、ナスカの地上絵のような模様が線彫りしてある。虫ピンで、その線に沿って削り、壊さずに型を抜いたら豪華賞品がもらえるという遊び。上手くできなくても、完成度により、賞品が違った。 他によくやったのが、輪投げ。どうしても十手が欲しかったが、取れた試しがない。後は射的とか、ボールを穴に入れる、ボール投げ。
食べ物では、たこせんべいや50円串カツ、小さなお好み焼きの、リング焼きもヴォリュームがあったのでよく食べた。50円の串カツは、犬の肉を使っているなんて噂が流れたが、それでもよく食べた。今でも50円なのは驚き。レバ、ハツと種類も増えてた。
今年、娘は念願の金魚すくいをやった。本の付録に付いてた金魚すくいを見てから、なぜか金魚すくい、金魚すくいと言ってたからだ。本物は・・・すくえるわけもなく、ポイ(金魚をすくうやつ)で金魚を追いかけ回すだけだった。おまけの金魚をもらったが、あまり興味はないみたい。それでも、縁日は興味深かったようで、あっちのプーさんすくいに行って、浮かんでいるプーさんを突っついたり、唐揚げやの前に行って、これ欲しいと言ったり、あれこれダメというのが大変。今日はおばあちゃんが一緒だったので、おめんや綿菓子ベビーカステラなんか買ってもらった。やっぱりスポンサー付きでないとあかんな。
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