冬の訪問者2007年01月16日

ああ、まだ気分が優れない。肩と頭と目の周りが痛い。

さて、旧成人の日の思い出だが・・・あれは大学時代のことだった・・・。うちの学校は大阪北部、住宅地の高台のてっぺんにあり、冬はかなり冷える。私は夜学に通っていたので、冬、日が落ちると、その温度差は市内と比べると3度はあっただろうか。バスはチェーン常備。一限目の授業中に雪が降ってきたら、皆帰れないので二限目は休講と言うこともたまにあった。

そんな陸の孤島に通う足は、バスの他は大体がバイクだった。当時は原チャは少なく、バイク通学のほとんどの生徒が中型二輪に乗っていた。大型二輪は、まだ限定解除と言われ、合格率は司法試験以下だった時代。数少ないNinjaや刀は憧れの的だった。原チャも多かったのかもしれないが、駐輪場になる生協前には、単車たちが我が物顔で停まっていた。そんな奴らを見て、私もバイクの免許を取ったのがこの頃だ。

1月14日、授業が終わって帰ろうとすると、雪は降っていなかったが、路面が街灯に照らされて光っている。授業中に降ったのか?これでは学校入り口の下り坂カーブで転けるのは目に見えている。次の日が休みと言うこともあり、構内の寮に住んでいたvoltyのところに泊めてもらうことにした。

部屋で話をしていると、上階の先輩が、一人の男を連れてきた。北大生と名乗るその男はvoltyと同郷らしいので連れてきたのだ。彼は帰省後、札幌に戻る途中でふらりとうちの学校に寄ったらしい。早速どの辺出身かとvoltyが訊くと、かなり近所らしく、あの角の店がどうとか、結構盛り上がって話していた。卒業後は省庁を目指しているというその男、外交官志望の生徒などがアドバイスを求めにくると「○○さんの本読んだ?あれは読んどく方がいいよ」などと答え、さすが北大!と寮内も沸いたものだった。

そのうち、麻雀やろうと言うことになり、その男を囲んで半雀を数回、結局徹マンになった。結果は、その男がトップ、私の一人負けだった。清算段階になり、その男が「負け分は、みんなの朝飯代と言うことでいいじゃない」と言ってくれた。朝食は学生生協だから、もちろん格安。ああ、よかった。また寄ってくださいねとその男に言い、何となくすっきりした気分で家に帰ったのだった。

次に学校に行ったのが、休みを挟んで19日だったか。いつものように生協の食堂に並んでいると前の方にvoltyがいた。この前はありがとうと礼を言うと、浮かない顔で「あのな〜、あいつ泥棒やってん」とつぶやいた。「へっ???あいつって、あの北大生???」「そうや」。なんと、徹マンを打っていた相手は泥棒で、北大生というのも真っ赤な嘘。親しげに近寄り、寮内のいろいろな部屋に出入りしては、現金を盗んでいたというものだった。「ええ〜!!」voltyも数万円盗られ、他にも盗られた人が数人いたらしい。それにしても、思いっきり顔見られてるし、何とも大胆やな〜と、驚きを通り越して感心してしまった。

その泥棒、一年後くらいに山形で結婚詐欺で捕まったそうだ。もちろん盗られたお金は返ってこないが、悔しかったのか、voltyはわざわざそいつの裁判まで見に行ったそうだ。人は簡単には信用できないな〜。

そう言えば、去年の泥棒も捕まったそうだ。