アイ・ワナ・ノウ...12 ― 2010年08月20日

脳腫瘍の手術から奇跡的にカムバックしたルー・グラムですが、2003年、再びフォリナーを去ってしまいました。ヴォイス・オブ・フォリナーを失い、またもや解散状態にあったバンドですが、ミック・ジョーンズの元に、ジェイソン・ボーナムが一緒にやりたがっているという連絡が入り、ジェイソンをドラマーとして迎え、ヴォーカルに元ハリケーンのケリー・ハンセン。ベースに元ドッケンのジェフ・ピルソン。ギター&サックス&フルートetc.にはトム・ギンブル。キーボードには、以前から活動をしているジェフ・ジェイコブズというメンバーで、2005年より新たなスタートを切りました。
初めてケリー・ハンセンの歌声を聞いたのは、フォリナーのオフィシャル・サイトでした。「ロング・ロング・ウェイ・フロム・ホーム」他数曲を聴く事が出来ました。その時の感想は「ルーそっくり!」。ヴァン・ヘイレンの例外もありますが、スティーヴ・ペリーの亡霊に縛られるジャーニーのように、フォリナーもルーに似た声を探したのでした。
復活後は、昔の曲を演奏するライヴ・ツアーを行い。2007年3月には待望の来日。興奮のステージを見せてくれました。しかし、未だ現役ならば、やはり新作が聴きたい。でも、それは期待半分で、新譜が出たとしても、やっぱり昔の曲がいいとなるんじゃないか・・・そんな心配もありました。2008年に発売されたベスト盤「No End In Sight」に新曲「Too Late」が収録されていました。それは、何か懐かしい感じのするフレーズでした。でも、それで終わりなのか、このまま哀メロ・バンドとして余生を過ごすのか(笑)そう思っていた2009年、実に14年振りとなるフル・アルバムが発売されました。
- 「キャント・スロー・ダウン(Can't Slow Down)」
- 1.キャント・スロー・ダウン(Can't Slow Down)
- 2. イン・ピーセズ (In Pieces)
- 3. ホエン・イット・カムズ・トゥ・ラヴ (When It Comes To Love)
- 4. リヴィング・イン・ア・ドリーム(Living In A Dream)
- 5. アイ・キャント・ギヴ・アップ(I Can't Give Up)
- 6. レディ(Ready)
- 7. ギヴ・ミー・ア・サイン (Give Me A Sign)
- 8. アイル・ビー・ホーム・トゥナイト (I'll Be Home Tonight)
- 9. トゥー・レイト (Too Late)
- 10. ロンリー (Lonely)
- 11.アズ・ロング・アズ・アイ・リヴ(As Long As I Live)
- 12.エンジェル・トゥナイト(Angel Tonight)
- 13.フール・フォー・ユー・エニーウェイ(Fool For You Anyway)
過去のリミックス、最近のライヴDVD併せての3枚組という豪華版。そこには、余生を過ごすなんてまっぴらさ。ロックに生きる、ゆっくりなんかしてられない、全速力だぜ!と言う意気込みの感じられる曲が詰まっていました。1曲目の「Can't Slow Down」のイントロは、初めて「Dirty White Boy」を聴いた時の感動を呼び覚ましてくれました。そして「In Pieces」「When It Comes To Love」と続くスローなナンバーでもだれる事無く、最後まで一気に駆け抜けていきました。全盛期に勝るとも劣らない、すばらしいアルバムに、彼らの底力を見せつけられる思いでした。
フォリナー。それは、70年代後半〜80年代にマルチ・プラチナを連発したクラシック・ロック・バンドから、2000年代に見事よみがえり、加速し続けていくバンドとして活躍をしてくれることでしょう。
コメント
_ にゅーめん ― 2010年08月20日 06時12分05秒
_ 忍者 ― 2010年08月20日 10時09分20秒
いえいえ、にゅーめんさんの100選に比べれば、アルバム解説というより、曲紹介程度しか出来ないのがもどかしいところです。もっと色んな音楽を聴いていれば良かったんですけどね。
>これほどのビッグネームでも油断をするとすぐに落ち込んでしまいますね。
マライア・キャリーでも売れなきゃクビですもんね。プロですから、売れてなんぼの世界。厳しいですね。
>さて、この新作、買うならやはりDVD付きの3枚組ですよね。
おお、お買いになりますか。私は映像が好きなので、DVD付きがおすすめです。
_ てりい ― 2010年08月21日 00時43分09秒
ずっと、元気でいい音を出し続けてくれることを祈るばかりです!
_ 忍者 ― 2010年08月21日 11時08分35秒
>ずっと、元気でいい音を出し続けてくれることを祈るばかりです!
そうですよね。そして、我々も!!
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
初心者の私は、過去どういうアルバムがあって、どういう内容なのか知らなかったので、とても参考になりました。
しかし、こうやって見てみると、非常に浮き沈みが激しく、これほどのビッグネームでも油断をするとすぐに落ち込んでしまいますね。
アメリカ・マーケットの恐ろしいところです。
さて、この新作、買うならやはりDVD付きの3枚組ですよね。
早速買いに行きたいと思います。
youtubeで聴けるケリー・ハンセンのボーカルも全然違和感なく聴くことが出来るで楽しみです。