夏はプール ― 2006年08月11日

スペインの夏は暑い。サラマンカでも40度、マドリードやセビージャでは45度位まで平気に上がる。私がいた87年はヨーロッパでは記録的な猛暑で、ギリシャでは58度で死者も出たくらいだった。
そんなある日、街はずれにプールがあることを教えてもらい、行ってみることにした。家から歩いて、鉄道の鉄橋を渡って30分。列車は一日に数回しか通らないので、町の人も良く渡っている。ほんとに街の外、周りになんにもないところにぽつりとプールがあった。でも、中は結構きれいだ。料金も200円くらい。学校では回数券も売っている。
荒涼とした荒れ地に、青々と水をたたえたプールがあった。ひょうたんをデフォルメした形のプールはまさにオアシス。ああ、炎天下に30分も歩いてホッカホッカの身体、早く飛び込みたい!だが、プールの中には誰もいなかった。プールサイドには木が植えてあり、みんな木陰で本を読んだり昼寝をしたり。一人で泳ぐプールはとても贅沢。そして、私はほとんど毎日プールに通うことになった。気持ちいいというのもあったが、本当の理由は、プールサイドで日光浴しているおねーちゃんが、ほとんどトップレス(・)(・)だったからだ。ビバ、プール。
このトップレスのおねーちゃんたち、スペイン人はまずいない。ほとんどが北欧などの外国人。日射しの少ない国の人たちは、夏休みに観光&勉強を兼ね、スペインへ来る人が多い。そんな人たちは、日光を浴びることも目的のひとつなのだ。そんな人たちの目的と、私の目的が見事に一致した楽園、それがプールだったのだ。だが、トップレスはスペインでも社会問題になっていたようで、テレビでアンケート結果など報告していた。それによると、6〜7割のスペイン人が、トップレスを不快に思っているようだ。私は、不快に思うはずもなく、プールサイドで身体が火照れば水に浸かり、また上がって火照るを繰り返す毎日なのだった。
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