それってスペイン語以前の問題2012年07月09日

右の二人が担任。

スペインに着いて三日目。学校でクラス分けの試験があった。問題も、もちろんスペイン語なので、ほとんどわからなかった(笑)日本語で問題が書いてあれば、もうちょっとわかったともうのに(爆)帰りに、先生に問題をくれと言ったが、これから一緒に勉強しましょうね、らしきことを言われてもらえなかった。

クラス分けの結果は翌日。一番下のクラスだった。生徒は全部で四人。フランス人のジョン、オーストリア人のガブリエラ、イギリス人のビル。授業は、文法と会話の2つ。文法はまだできるが、会話になると、からっきしダメ。他の3人も初級クラスだけあって、それほどできないけど、私より数段マシだ。耳が慣れていないと言うこともあるが、一番ハンデを感じたのは、言葉のバックグラウンド。私は、ひとつの単語聞いたら、その文書にあったひとつの訳語しか見えないけど、ヨーロッパの言語を母国語にしている人は、ひとつの単語から、それに付随する他の意味まで一度に理解しちゃうところが、やはり上達の差となって出てくる。

それ以上に感じたのが、自分の無知さ。会話の授業は、もちろんあいさつなどから始まったのだが、しばらくすると、テーマを決めて話しましょうという授業になった。ある日のテーマは、プラシド・ドミンゴにインタビュー。誰かがプラシド・ドミンゴ役になり、他の人がインタビューして答えるというもの。今では知ってるが、当時はプラシド・ドミンゴって誰?って感じ。オペら歌手と言うことはわかったのだが・・・。ガブリエラが、ファミリア(ホームステイ先)の人に訊いてみたらとアドバイスしてくれたが、家の人も知らなかった(爆)

その他には、死刑制度についてとか、スペイン内戦についてとか、各国の政治についてとか、たぶん日本語でも無理(爆)でも、みんなあーだこーだと議論する姿を見て、なんか意識が違うな〜って感じたな。

洗濯物がたまって来たので、洗濯をしたいとドミ(ファミリアのお母さん)に言うと、1450ペセタよと言われた。いや、洗濯機を貸してくれたら、自分でするからと言ってもダメ。それならラバンデリア(コインランドリー)へ行けと言われる。一緒に住んでいるドイツ人のスサナに場所を教えてもらい、ラバンデリアへ。家の二筋向こうだった。中に入ると、おっちゃんが出て来て、使い方を教えてくれた。洗濯はすぐ済んだが、乾燥機を使ったら、なかなか乾かず、45分を3回ほど回した。帰ってその話をすると、「うちで干したらいいのに!」って言われた(笑)

スペインの物干は、ちょっと変わっている。まず、スペインの建物だが、10階建てのマンションが建ち並んでいるが、だいたい真ん中に、中庭のような空間がある。よそは知らないが、サラマンカではそうだった。南の、アンダルシアへ行くと、玄関がパティオ(中庭)に通じていて、花など飾ってあるところもあるだろうが、中部のサラマンカでは、中庭は普通人が出入りしない。殺風景な空間だ。上から見ると口の字の建物の内側にバルコニーがある。その手すりと向こう側の壁に滑車が付いていて、ロープが輪になって張ってある。洗濯バサミで洗濯物を付けてロープを引き寄せる。すると、洗濯物が少しずつ向こうへ移動して行く。順番に付けて行き、いっぱいになったら終わり。取り込む時は、その逆。たまに取り込みに失敗して、下に落としてしまった時は、オスカルが取りに行ってくれた。洗濯は、週に一度くらいのペースで行ってたら、家のおばあさんに、お前はよく洗濯に行くと誉められた(爆)きれい好きなのかと思ったが、夕立ちで洗濯物が濡れたら「不幸だった」と言うことで、乾くまでほったらかしだった(爆)

ラバンデリアで、1回分の洗剤も売っていたが、割高なので、洗剤を買いに行った。「ハボン(石けん)」をくれと言うと、水が出て来た。「アグア(水)じゃなくてハボン(石けん)だ」と言うと、「アグアって言うたん違うの」と言って四角い石けんを出して来た。確かに石けんだ。服洗う石けんと説明して、やっと買えた(笑)すると店のおっさん、「お前はフィリピン人か?」と訊いて来た。「いや、日本人だ」「日本人には見えない。混血か?」「いや、違う」「日本人はそんなんじゃない。お前みたいな日本人は、見たことが無い」と言われた。