バイシクル・レース ― 2011年09月10日
スーパーカー・ブームの頃、ちょうど小学生だった。街中やスーパーカー・ショーで写真を撮ったり、サーキットの狼や赤いペガサスを読んで興奮したり。富士でF1GPが開催されたのもその頃。事故で観客に死者が出たり、社会問題にもなっていた。しかし、レースって言うのは、なぜあんなに興奮するのか。
自分でもレースをしたくて、レースのボード・ゲームなんか作ったけど、スピード感が無い。インベーダーゲームが出来る前。テレビ・ゲームなんかも無い。もちろん車なんか運転できない。走ると言えば、自分の足か自転車だけだ。
その頃、子供の自転車と言えば、6段ギアの付いたスポーツ・タイプが流行。12段ギアや、フラッシャーなる電動方向指示器が付いたもの。オイル・ディスク・ブレーキ付きなんて物もあった。そして、車好きの友達5〜6人集まり、自転車グランプリを開催することにした。
まず、町のS字などの道路を選び、コースを設定する。そして、規定周回数を決め、ヨーイ・ドンでみんなで競争するのだ。順位ごとに点数をつけ、チャンピオンを決めたりしていた。しかし、いくら40年近く昔とは言え、やっぱり危ない。よく事故にならなかったものだ。
さて、ヨースティーの夏休みの目標は、自転車の練習だった。以前から練習しろと言ってたが、すぐに乗れるわけでもない。玉付きの方が簡単だからと、そっちばかりに乗っていた。しかし、周りの友達も、だんだん乗れるようになって来て、ようやく焦り出した様だ。ところが、うまくいかない物だから、1日やっては止め。2日やっては止め。10分くらいで止め。それでもコツをつかんで、お盆の頃に2〜3m進めた。本人も行けると思ったのか、それからはすすんで練習していた。しかし、乗れないまま夏休みは終わってしまった。
始業式のあった22日。帰って来て、外で遊んでいたチピラが「ヨーちゃん自転車乗れた!」と飛び込んで来た。見に行くと、フラフラながらも、足着かずに進んでいる。「乗れた」と得意顔だ。そして、チピラのときもそうだったが、スピード出さないと安定しないからと、だんだんスピードを上げてこぐようになった。カーブもそのままなので、砂に乗ってこけたり危なっかしい。だが、以前はこけたらもう嫌と投げ出していたが、今はこけても乗れる楽しさから、どんどん乗っている。
夏休みを1日過ぎたけど、自転車に乗れるようになったヨースティー。得意げに疾走するのを捕まえて注意する。「競争はしたらあかんで」
最近のコメント