母校2006年01月27日

 神戸からの帰り道は、母校の大学の近くを通る。卒業してから一度も行ってないが、最近吸収合併されると言う話もあるし、周りも開発されて、かなり変わったという噂も聞く。ちょうどお腹も減っていたし、学食でうどんでも食べようと向かった。確かに国道から延びる道路は、メチャメチャ広くなって、家電やスーパー、ファミレスなどが建ち並んでいる。丘を超えると、向こうの山の斜面に校舎の明かりが見える。山を切り開いた住宅街の一番上にあるその姿は、それほど変わってなかった。

 上り坂の右側は昔と同じで、手つかずの土地が広がっている。もっと開発されているかなと思っていたが、それほどでもない。16年ぶりに門をくぐり、守衛室を右に曲がると、生協の前まで、ずっとバイクが並ぶ。全然昔と変わってない。が、並んでいるバイクが、全て原チャ。大型バイクが一台あったが、かわいい色の原チャがずらりと並ぶ。250すら無い。昔はもっと「単車」があふれていた。

 時刻は6時半。私が通っていた頃と同じ時間割なら、ちょうど一時間目の授業が始まったところ。二部だったので、6時20分から始まり、二時間目が9時10分に終わる。レンガ造りの建物の前は、自動販売機コーナーで、前のベンチには誰か知り合いがいて、通るたびに寄り道をしていた。中の学食へ行くが、結構人がいた。なんかこぎれいになってる。暗かった談話室も、食堂と一体になり明るくなって、お菓子なんか売っていた。ATMまである!ドアは、おお!自動ドアだ!!食器を乗せるトレイは同じ。でも、食券機がない。今は後払いのようだ。スーパーのスナックコーナーのように、きれいな写真が各コーナーの上に貼ってある。昔はガラスケースに、その日の献立そのものが飾ってあったのに、今は日替わりとか無いんだろうか?

 麺コーナーでキツネうどんを頼んだ。素うどんは、昔は90円だったが、今は税込み157円。キツネうどんは150円だったかな?今は189円とお買い得。冷えた体にうどんはたまらん。食べながら周りを見渡すが、若い子ばかり。たぶん、完全に浮いていると思う。昔、夜学はいろんな歳の生徒がいた。今の私くらいの歳の人はもちろん、会社員、銀行員、小中学校の先生、マンション管理、主婦、おじいちゃんなどいろんな職業の人がいた。もう授業が始まってしまったから、みんないないのかな?座っていると、いろんな事を思い出す。特にこの建物には、教室より長い時間いたんじゃないかな。

 ついでに学生課のあった校舎へ行く。昔は壁だったところが、今はガラスのカウンターになっていた。驚いたのは、大きな液晶かプラズマテレビが6台、壁の高いところに取り付けてあり、休講やいろいろな連絡事項がそこに映し出されていた。

 来年には吸収合併されて、この名前はなくなるらしい。本質的には変わらないが、故郷を無くしたような寂しさがある。

 帰り道、そんな言うほど変わってなかったな〜と思いながら、坂道を来た方とは反対に曲がると、すぐにモノレールの高架がドーンと通っていた。太い道路も通っている。その先には街があるんだろう。次はそっちに行ってみようと。