何が下がって、何が上がった?2010年07月09日

先日こんな営業が来た。「電気メーターを、新型のデジタル式に取り替えると、ガス代が安くなります」??全くもって意味不明だ。こんな意味不明なことを言う奴からは、じっくり話を聞いてやらにゃあと、ドアを開けた。

40前後の、とても人の良さそうな奴だ。新型メーターの写真を見せながら「こちらの新型メーターに取り替えていただくと、ガス代が月平均6000円以上お使いのご家庭は、ガス代がお安くなります。ただいまの期間、こちらの地区の無料取り替えに寄せてもらっています。」と、いかにも関西電力が機械のグレードアップに来たかのように話して、取り替え承諾書にサインしろと言わんばかりに差し出してくる。だが、なぜ電気のメーターを替えてガス代が下がる??

「それはですね〜」とパンフを出して説明を始めた。「ガス代の8割近くは給湯に使われているんです。レンジなどで調理に使う分は、毎月1000円程度なんですよ。だから6000円以上ガスを使っているご家庭は、ガスを調理分だけにすれば5000円ガス代が下がるわけです。」そしてガスは何立方メートル以上使うと値段がどうたらとか、電気は時間帯によって値段がかんたらとか、細かい数字を出して説明し始めた。だが、肝心の疑問には答えていない。

「なんで電気のメーター替えてガスが下がるの?」そう、関西電力のメーターを替えて、なぜ大阪ガスが安くしてくれる?「それはですね、ガスの給湯部分を電気に置き換えるわけです。」「オール電化?」「違います。ガスが好きという方のために、レンジの調理部分だけを残して交換するので、オール電化ではありません。ガス給湯器を取り外して、電気給湯器を取り付けます。」「それやったら、お湯貯めるタンクも要るやろ?」「よくご存知ですね!それも取り付けていただきます。」・・・何となく見えてきた。

「その機械、全部ただで付けてくれるの?」「いや、工事費は無料ですが、機械代として電気料金に毎月5000円上乗せさせていただきます。ですから、ガスを6000円以上使っているご家庭は、調理分1000円を差し引くとお得になるんですよ」と、そうするのがもっともだという話しっぷりだが、「それって、機械付けるのに月5000円のローン組むのと同じちゃうの?」と訊くと、曇った表情で「そう言う事になりますね・・・」そこで話は終わり。お引き取り願った。

しかし、要点ぼかして、さも、そうするのが当たり前ですってな話し方をされたら、うっかりサインする人いるだろうな。危ない、危ない。