ヘレスの天使達 ― 2006年10月09日
スペイン・グランプリ予選の土曜日、バスがなかなか来ないので、サーキットからヘレスの町まで10kmを歩いて帰った。途中ヒッチハイクを試みるが、誰も停まってくれず。ドイツなどでは、ヒッチハイクは盛んらしいが、スペインではあまりやる人もいない。だからなかなか停まってくれない。制限速度100km/hの一般道をのんびり歩く。町まで何にも無い、荒涼とした道を2時間ほど歩いて、やっと町外れの団地までたどり着いた。
スペインの町は、歴史的な建物がある旧市街はそのままにして、郊外に新しいマンションが造られる。そこも、いわば新興住宅街。サーキットでも結構歩いた上、10kmの道のりを歩いてきただけに、さすがに疲れた。原っぱで休んでいると、子供達が物珍しそうに寄ってきた。最初は3人くらいだったが、友達を呼んできて、あっという間に6〜7人になった。名前は?とか、どこから来たとかいろいろ質問攻めにあい、最後には石をつかんで「これは日本語でなんて言うの?」と聞いてきた。教えてやると、じゃあこれは?それは?あれは?と見えるものの名前を手当り次第に聞いてくる。次々答えるけど、大変だ。
30分ほど遊んだだろうか。「じゃあ行くね」と言うと、落ちていたガラスを拾って「これを僕たちの思い出にもって帰って」と差し出した。すると他の子達も石ころなんかを拾ってもってくる。さすがにそんなのいらないので「それより、君たちの写真を撮って、思い出にするよ」と記念写真を撮ることにした。一枚撮ると「あっ、あの子写ってなかった」とまた友達を呼んできて撮影。長く手を振って別れた。
子供達にとっては、聞いたことも無い国から来た外人と話したと、一週間くらいは話題にしてくれたかな。
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